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生物地球学部 生物地球学科でおこなわれている、様々な講義・野外実習・各研究室でのイベントを紹介しています。随時、記事がアップされますので楽しみにしてください。

題目:京阪地域における都市ヒートアイランド現象と熱的局地風の相互作用  

講演者:大橋 唯太(おおはし ゆきたか)さん (生地教員)

講演概要:大阪・京都という2大都市を有する、大阪平野から京都盆地に至るまでの京阪地域では、他の地域(例えば東京)で見られる都市ヒートアイランド現象や熱的に発生する局地風(海風やヒートアイランド循環)とはかなり異なった特徴を持つことが明らかとなりました。具体的には、 1)ヒートアイランドによって大阪と京都でそれぞれ発達する局地風が、1つの循環システムとして成長していく点、2) 他地域の既往研究で得られている結果では、都市域のほうが郊外よりも大気が乾燥している一方、京阪地域では逆に郊外のほうが都市域よりもかなり乾燥している点です。実は、2)の特徴は 1)の結果もたらされていることがわかり、熱的局地風の循環システムが、熱や水蒸気、さらには汚染物質の輸送・再分配に重要な役割を果たしていました。 講演では、観測データの解析結果とともに、自ら開発した局地気象モデル(DryARD)によるシミュレーション結果をお見せしたいと思います。  

日時:4月22日(水)16:40-17:40  

場所:21号館1階会議室