動物生態学
動物生態学コースでは、野外での動物たちの生き方を明らかにするため、主に魚類などの水生動物、両生類、爬虫類を対象に野外実習や研究を進めています。
フィールドワークを中心に、調査やデータ収集の方法を実践的に学びます。課題設定やデータの解析を通じ、洞察力や観察力、科学的にデータを読み解く力を養い、社会で活躍できる人物の育成を目指しています。
講義・研究
河川の底生生物や水田に生息する生物を対象に
生態学的な野外調査の方法を習得
1年生の野外実習では、河川の底生生物を対象に生態学的な野外調査の方法を習得します。得られた底生動物の種類から、生物から見た水環境の評価も行います。また、大学周辺の水田で生物相調査を実施し、カエルの鳴き声から生息種を調べる方法を学びます。
学生は、自分の出身地域を研究フィールドに選ぶ場合もあります。
魚類やカメ類の捕獲方法から
カエルの骨格標本作成まで
2年生でも体験を通した学びを提供しています。野外実習では、魚類やカメ類の捕獲方法について学びます。フィールドでは実際の捕獲に加えて生息環境要因についてデータを取るとともに、捕まえた動物を計測します。これらのデータは持ち帰って、各自が統計的な解析を進めレポートにまとめます。
自然史研究法という講義では、カエルやオタマジャクシを解剖し、内部形態の比較観察を行います。また、カエルの骨格標本作成にも取り組み、体のつくりについて学びます。
両生類や爬虫類の生態調査
動物園や水族館での実習も
3年生の野外実習では、動物の生態や行動を科学的に評価する方法を学びます。例えば、水田をフィールドとする実習では、両生類や爬虫類の活動性、生息環境、食性等について調べる生態調査に取り組みます。
また、動物園や水族館での実習では、個体や群れの行動を観察し、動物行動学における定量的なデータの収集方法について実践的に学びます。得られたデータは各自が解析し、結果を考察しながらレポートにまとめます。
関連する講義・実習の科目例
- 基礎科目
- 生物科学概論、生物学実習
- 専門科目
- 動物生理学、解剖生理学、自然史研究法、進化生態学、古脊椎動物学、動物行動学、環境動物学、島嶼生物学、動物生態学実習
- 上級科目
- 野外博物館実習 (生物学)
※ 上記の科目は、令和7年度入学生のものです。カリキュラム変更の関係で、一部変更となる場合があります。