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生物地球学部 生物地球学科でおこなわれている、様々な講義・野外実習・各研究室でのイベントを紹介しています。随時、記事がアップされますので楽しみにしてください。

題目:マオウ属植物を求めて中国西部砂漠地帯をいく  

講演者:高橋 晃さん(兵庫県立人と自然の博物館・姫路工業大学)

講演概要: マオウ科マオウ属植物は世界に約35~40種が知られ、中国には12種が分布するとされます。発汗・利尿作用のある漢薬「麻黄」の原植物として草麻黄・中麻黄・木賊麻黄の3種がよく知られています。植物体が非常に単純化した形状のため、しばしば同定が難しい植物です。私たちは生薬材料としての資源調査と分類学的な検討のため、マオウ類各種を求めて中国の内蒙古から甘粛省、青海省、四川省の各地を探し歩きました。マオウ類はふつう荒野・砂漠地帯に多いのですが、草麻黄や中麻黄は黄土の畑地にも生えていて、生育には農業の影響を強く受けていることがわかりました。多くは急峻な土壁にわずかに残っており、採集は危険極まりないものでした。砂漠の中のシルクロードの道にも生えているマオウ属植物や、その他の乾燥地植物をスライドで紹介します。  

日時:12月17日(水)1640-1740  

場所:21号館1階会議室