第3回生物地球システム学科談話会
生地談話会
題目:横穴式石室と黄泉の国
講演者:土生田 純之さん(専修大学文学部教授)
講演概要: 「黄泉の国」という死者の国が、古代の人々に明確に意識されるようになるのは、西暦6世紀前半頃からであると考えられる。この新しい死生観の受け入れに大きな影響を与えたのが、横穴式石室である。これは従来の墓制と異なって、埋葬空間を死者の住む部屋としての認識のもとに構築された墓室である。今回は、この横穴式石室が朝鮮半島からどのように日本に伝えられ、どのように各地に受け入れられたかについて述べた上で、本来この墓制と密接な関係にある「黄泉の国」思想の受容過程を論じる。
日時:7月24日(水) 1630-1730
場所:21号館1階会議室