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生物地球学部 生物地球学科でおこなわれている、様々な講義・野外実習・各研究室でのイベントを紹介しています。随時、記事がアップされますので楽しみにしてください。

第52回生物地球システム談話会のご案内をいたします。今回は、大学院の集中講義でご来校される、海上保安庁の藤田雅之さんのお話です。奮ってご参加ください。

演題:「海底地殻の動きを測る」
講演者: 藤田 雅之(海上保安庁海洋情報部技術・国際課 課長補佐)

概要:海上保安庁では、GPS測位技術と海中の音響測距技術を組合わせた海底の地殻変動観測に取り組んでいる。地殻の変動を捉えるためには、観測点(海底基準点)の高精度位置決定が必要であるが、海域では陸上に比べて観測、データ解析共に容易ではない。しかし、ハードウェア・ソフトウェア両面からさまざまな誤差要因に対処することにより、最近ようやく実用レベルである数cmの測位精度が得られるようになった。
我々は2000年以降、我が国周辺で繰り返し発生する海溝型巨大地震の震源域である、日本海溝及び南海トラフ沿いに海底基準点を設置し、測量船による繰り返し観測を実施している。これらの観測により、宮城県沖の海底で、プレート内変動と考えられる約7cm/年の定常変動を検出したのを初め、2005年8月に発生した宮城県沖地震に伴う約10cmの変位を観測するなど、徐々に注目すべき結果が得られ始めている。

日時:12月13日(木)16:40ー18:00
場所:21号館1階会議室