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生物地球学部 生物地球学科でおこなわれている、様々な講義・野外実習・各研究室でのイベントを紹介しています。随時、記事がアップされますので楽しみにしてください。

第49回生物地球システム談話会のご案内をいたします。今回の演者は本学出身の 磯崎裕子さんです。奮ってご参加ください。

標題:「テクトニクスと気候のリンケージ ~ヒマラヤ山脈-チベット高原の隆起と東アジアの気候変化~」
演者: 磯崎 裕子(東京大学大学院 理学系研究科 地球惑星科学専攻 博士課程2年)

演題概要:現在の東アジアには,比較的高緯度まで砂漠域が広がり,同時に強いモンスーン気候が発達しています.この様な世界的に見ても特徴的な気候分布は,ヒマラヤ山脈-チベット高原の存在が無ければ成立しなかったと考えられています.このヒマラヤ山脈-チベット高原の隆起は,ユーラシア大陸とインド大陸の衝突によって開始されました.それでは,東アジアは一体いつ,どのようにして現在の気候分布に至ったのでしょうか?世界第2位の砂漠面積を誇るタクラマカン砂漠は一体いつから存在していたのでしょうか?世界人口のおよそ半分に影響を与える東アジアのモンスーン気候は,どのように発達してきたのでしょうか?これらの疑問は未だ解明されていません。
私の所属する研究グループは,この様な東アジアの気候変化を地質学的データから復元することを目指し,中国内陸部の砂漠地域や黄土高原の調査や,分析試料の採取を行なっています.そして,今回の発表ではこれまでの調査・分析で判明した中国内陸部の気候変遷や,調査の様子などを紹介する予定です.  

日時:6月20日(水)16:40ー18:00
場所:21号館1階会議室