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interview

日本列島と韓半島を中心に  旧石器時代を研究 

考古学研究室

洪 惠媛講師

考古学の中でも最も古い時期である旧石器時代を中心に研究しています。地域は日本列島と韓半島を含める東アジアを中心にしていて、旧石器人が移動したルートを追いながら石器や環境に残っている痕跡を観察・分析します。また、考古資料、文化財などをどう保存し、活用するべきかを工夫しながら研究しています。

career path

研究者になるまでの経緯を深堀り!

初めて発掘現場の責任者を担当した時に出会った遺跡(韓国・全谷里旧石器遺跡)

最初は学芸員になりたいと思い、大学院まで進学しましたが、大学で行う研究や発掘現場での経験から、この学問は短時間の勉強ではなかなか全体を理解することが難しく思いました。そして、初めて発掘現場の責任者を担当した時に出会った遺跡(韓国・全谷里旧石器遺跡)からの成果が重要すぎて、研究から離れることができなくなりました。実質的なきっかけは日本に留学することからになったかと思います。

research life

研究者ってどんな生活をしているの?

正直研究と生活のバランスをとることに最近頑張っている感じです。

朝起きてまず前日の日記を書き、聖書を読み、簡単な手帳タイムを持ちます。その後朝ごはんをとり、準備して研究室に出勤します。研究室では研究よりまずメール確認や学内・外関係の仕事、授業準備などに集中し、実際研究に進めるのは午後か夕方頃になります。以前はかなり夜中まで研究室にいましたが、最近はバランスをとるためになるべく午後7時には帰ろうとしています。夜9時頃にはジムに行き、寝るまでには休んだり、勉強したり、自由に使っています。正直研究と生活のバランスをとることはかなり苦労しているので、最近頑張っている感じです。

laboratory

研究室について

研究室はどんなところ?

ゼミは正直に言うと毎年学生たちのキャラクターにより雰囲気が変わったりもしますが、だいたい自由な感じで行っています。ゼミでこだわっている部分は、私からの情報提供より、自分たちが調べてきた内容を中心に私やゼミ生たちのアドバイス・意見などを話し合う形で進みます。また考古学専門職を目指している場合は、訓練のために修行(笑)の時間も持ちます。ゼミ生活的には毎年学生たちの要望に合わせて少しずつ変えたりする感じです。

当ゼミを希望する学生へ

まずは考古学自体に興味を持ち、自分が調べたいところ、知りたいところをはっきりしてくれれば良いかと思います。そして考古学以外にも自分が何が好きで、何が苦手なのかを考えておくとすごく役に立ちます。自分自身に対して観察することが大事ですね。
私も「研究は楽しい」とは言えないが、自分が好きな分野やテーマだったら十分楽しくできると思います。何かを深く知っていく喜びを感じるのが研究の楽しさだと思うので、自分が好きなテーマを考え、事前に基礎知識・情報を調べておくとより楽しい研究、そしてゼミ生活ができると思います。

洪 惠媛考古学研究室

2018年3月東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。2018年から2021年にかけて、東北大学文学研究科の助教として講義を行いながら旧石器考古学に関する研究に従事。2022年4月より現職。