第115回生地談話会 海水が示すイットリウム正異常の生成機構と堆積岩への応用 (2025年度第2回古生物学・年代学研究センターセミナー共催)
2025年度第2回古生物学・年代学研究センターセミナー(第115回生地談話会との共催)
日時:11月27日(木)、16:00~17:00
場所:D4号館1階セミナー室
講演者:澤木 佑介 先生 (東京大学 大学院総合文化研究科 駒場宇宙地球グループ)
タイトル:海水が示すイットリウム正異常の生成機構と堆積岩への応用
要旨:先カンブリア紀の堆積岩を扱う場合、その堆積環境が海の中であったのか(海成)、それとも湖などの陸域環境で形成されたものなのか(非海成)が議論になる。その際、堆積岩の希土類元素組成が判別に使われる事があり、その中で最も有用とされているのがY(イットリウム)正異常である。そのY正異常の生成機構として、最近私たちは熱水活動が重要である可能性を指摘した。セミナーの中ではその研究と共に、先カンブリア紀の燐灰石への応用例を紹介する。本講演を通じ、魚竜等の化石の希土類元素組成の解釈の一助になれば幸いである。
