最近の出来事2022


2022年10月15日 3年ぶりのゴビ砂漠化石調査

コロナ禍で中断していた、ゴビ砂漠におけるモンゴル科学アカデミー古生物学研究所との共同発掘調査を、本年8月に再開することができました。6月はウランバートルでの調査だけでしたが、今回の報告は、ゴビ砂漠での発掘調査再開となります。2019年以来のゴビ砂漠調査のため、決して無理をせず、できるだけ短期間で成果を得る調査を実施しました。10月に入り、調査へ参加した隊員も無事に全員帰国しています。現在、調査結果を報告することはできませんが、今後の結果報告にご期待下さい。

【写真上】調査中に実施した試料採取
【写真中】モンゴルウランバートル市のラボにて作業中(小さな化石を探しています)
【写真下】本調査に参加した日本側・モンゴル側のメンバー


2022年7月22日 古生物学実習(島根巡検)の実施

生物地球学科の古生物学実習を履修する3年生を対象に、7月はじめ、島根県での地質・博物館巡検を行いました。巡検では、浜田市の畳ヶ浦や琴ヶ浜を訪問し、化石が地層とともに保存される過程や、現在の地形形成に関わる地質現象を学びました。また、島根県立三瓶自然館サヒメル、島根県立さんべ縄文の森ミュージアム、松江市立モニュメント・ミュージアム来待ストーンへ来館し、島根県にみられる地質背景に基づく脊椎動物化石や、博物館展示について、観察や考察を行いました。新型コロナウィルスの影響で、野外活動の自粛時期が続きましたが、感染症対策を徹底しながら、無事に巡検を行うことができました。皆さんお疲れ様でした。レポート作成まで頑張って下さい。

【写真上;畳ヶ浦にてノジュールと化石を観察中】
【写真中;過去の環境指標となる堆積構造を観察しています】
【写真下:サヒメルにて博物館展示(脊椎動物化石)を観察中】


2022年7月1日 モンゴル調査再始動

コロナ禍において中断を余儀なくされていたモンゴルでの化石発掘調査や標本調査ですが、本年度より再開できる見通しが立ちつつあります。6月中旬、標本調査と夏調査の打ち合わせのため、モンゴル・ウランバートル市のモンゴル科学アカデミー古生物学研究所を訪れることができました。この訪問には、本学科恐竜・古生物学コースの高橋亮雄教授、高橋教授研究室の院生2名、本研究室PDである高崎研究員が同行しました。標本調査を行いながら今後の研究計画を話し合い、本夏に必要な物品類の確認なども実施しました。8月には3年ぶりのゴビ砂漠調査も計画されています。

【写真上】恐竜化石標本の観察を行うPDの高崎研究員(室内換気を行いながら実施中)
【写真中】Mongolochelys標本の撮影を行う高橋教授(室内換気を行いながら実施中)
【写真下】調査で用いるテントを1基ごとに確認していきます


2022年3月14日 2021年度の卒論・修論が終了しました

今年も卒業研究および修士研究が終わりました。研究室の皆さん、お疲れ様でした。進学する学生も、社会へ旅立つ学生も、これまでの経験と学んだことを活かして、自信をもって新たな道へチャレンジしていってください。また来年度も4人の卒論生が新たに研究室へ配属される予定です。今は就職活動を頑張っていますが、桜が咲く頃よりまた頑張りましょう。

卒業研究
現生爬虫類の産卵期における骨組織学的研究
岡山県前島に分布する古第三系前島層の古環境復元
恐竜学博物館と科学ボランティアセンターの連携・協働体制の可能性
上部白亜系Djadkhta層より産出した生痕化石

修士研究
組織学的及び分子生物学的解析を用いた脊椎動物化石におけるタンパク質残存の検討
土壌性炭酸塩岩を用いたモンゴル上部白亜系Nemegt層の年代学的研究