環境考古学
 
 人類の生活は、周辺の自然的・人的(人工的)環境に依存し、そのサブシステムsubsystemと捉えることができる。考古遺跡を発掘する と、多くの場合まず目に付くのは壮麗な人工遺物の数々であり、その数を以て発掘の成功を云々する不遜な態度をとる人物がいないでもない。考古学研究のモチ ベーションがそのような優品への憧れであった諸君もおられるであろう。しかし、物言わぬ遺物の姿をよりリアルに浮かびあがらせる証拠として、人工遺物とと もに出土するものに、自然遺物と土壌がある。それらこそが当時の環境の有様を雄弁に物語る環境遺物(ecofact)なのである。
 環境考古学に関連する学部開講科目『環境と考古学』と大学院開講科目『環境考古学特論』では、このような環境遺物から古環境を復元し、解釈す る手法と研究の歴史を学ぶ。題材は、動物・植物・土壌・寄生虫等におよび、総体として環境を理解する研究姿勢を詳細に論じる。

  環境考古学研究室: 岡山理科大学総合情報学部 生物地球システム学科 富岡研究室

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