局地気象(研究最前線)







     
愛媛県大洲市で出現する強風現象,「肱川あらし」の気象観測.      
   10メートル毎秒を超える強い風が,肱川河口付近の地域で秋から冬にかけて発生します.      
   この風の発生メカニズムを明らかにするため,地上に気象測器を設置したり,気球を使って上空の気流や温度を調べます.
   川から発生する蒸気霧や内陸の盆地から流れてくる放射霧を伴っているので,幻想的な光景が見られます.
        しかし,それにしても寒く,冷たい風です...







     
広島県三次盆地で大規模に発生する霧の目視観測.まさに,霧の海ってやつです!...      
   山から眺める日の出のときの霧の海は最高でした. この霧,お昼近くまで消えません.      
   こんな広範囲にわたる大規模な霧がどうして頻繁に発生するのでしょうか?
   地上では気温・湿度の連続測定をおこなっており,水蒸気の面的な動きを捉えようと試みました.







     
気球を空に飛ばして,それを追跡することで上空の風の流れを調べようとする観測です.      
       ちなみに右は,大阪のエキスポランド内の敷地でおこなったときの写真です.      
       このときは観覧車にも温度計を取り付けて,気温の高度分布を測定しました.      
(エキスポランド様,ありがとうございました)








      DryARDによる広島県三次盆地付近の数値シミュレーション.      
      左が三次盆地を東西に切った断面図,右が南北に切った断面図です.      
      色が濃いほど水蒸気量が豊富であることを意味しています.      
      夜になると凹んだ盆地内に多量の水蒸気が流れ込んでくる様子がわかりますか?









DryARDによる京阪地域の数値シミュレーション.      
      図の中の左下に大阪湾,右上に京都盆地があります.      
      地上付近の風の流れ(風ベクトル)と水蒸気量(色が濃いほど乾燥)を描かせています.      
      大阪湾から海風が侵入していく様子,海風前線の前面側内陸で大気が      
      著しく乾燥していく様子がわかると思います.




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